ECサイトの作り方とおすすめECモール徹底比較【まとめ①】

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今回のコラムでは、「店舗拡大を検討しているが、どのモールが最適なのか」と悩む店舗様、あるいは「EC出店を検討しているが、基本的なメリット・デメリットを知りたい」という店舗様の疑問を解決するため、ECモールの基礎知識から、出店における重要なポイント、そして主要モールの特徴までを簡潔に解説します。
EC事業に最適なECモールを見つけるための参考にしてみてください。

ECモールとは?基本とメリット・デメリット

ECサイトの開設を検討する際、「ECモール」は有力な選択肢の一つです。
ECモールとは、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングに代表されるように、インターネット上に存在する巨大なショッピングセンターのようなもので、多数のショップが同じプラットフォーム上で商品を販売する形態を指します。
ECモール運営会社が提供するプラットフォームを利用することで、出店者は商品の販売に集中できます。運営会社は、プラットフォーム提供、決済システム、セキュリティ、集客活動などを一括して行い、出店者はその対価として出店料や販売手数料などを支払うのが一般的です。

自社でゼロからECサイトを構築・運営する「自社ECサイト」とは異なる特徴を持つECモールについて、
ここでは出店する上でのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。

ECモール出店のメリット
ECモールに出店する主なメリットは以下の通りです。

メリット①:圧倒的な集客
ECモール最大の魅力は、その集客力にあります。すでに多くのユーザーが買い物に訪れる場所であるため、出店したばかりのショップでも、自社ECサイトに比べて早期に顧客の目に触れる機会を得やすいでしょう。
広告費をかけずとも、一定のアクセスが見込める点は大きなメリットです。

メリット②:手軽に始められる
ECサイトの構築や運営に関する専門知識が少なくても、比較的簡単にショップを開設できます。
プラットフォームが提供するテンプレートや管理画面を利用するため、デザインやシステム開発の手間が省け、商品登録や受注処理などに集中できます。

メリット③:信頼性の高さ
大手ECモールの名前は、購入者様にとって安心感に繋がります。初めて利用するショップでも、モール全体の信頼性があるため、購入へのハードルが下がります。決済システムや個人情報保護の面でも、モールが提供する堅牢なセキュリティが適用されるため安心です。

メリット④:充実した機能とサポート
商品管理、注文管理、決済、配送連携など、EC運営に必要な基本的な機能はほぼ揃っています。
また、出店者向けのセミナーやサポート体制が充実しているモールも多く、困ったときに相談できる環境が整っています。

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ECモール出店のデメリット
一方で、ECモール出店には以下のようなデメリットも存在します。

デメリット①:ブランドイメージの確立が難しい
モール内の統一されたデザイン規定や、他のショップとの比較が容易な環境は、自社の独自性やブランドイメージを強く打ち出すことを難しくします。購入者様の記憶に残りづらく、モール内の数あるショップの一つとして認識されがちです。

デメリット②:顧客情報の制限
顧客情報は基本的にモール運営会社が管理するため、出店者が直接顧客データを詳細に分析したり、独自のCRM(顧客関係管理)戦略を展開したりすることに制限がある場合があります。購入者様との直接的なコミュニケーションが取りにくい点もデメリットです。

デメリット③:価格競争に陥りやすい
モール内では類似商品が多数販売されており、購入者様は価格を比較しやすい環境にあります。
そのため、価格競争に巻き込まれやすく、利益を確保するのが難しい場合があります。

デメリット④:自由度の制限
デザインや機能のカスタマイズには限界があり、モールの規約やシステムに縛られます。
独自のサービスや表現を追求したい場合には、制約を感じることが多くなるでしょう。

ECモール出店は、特にEC初心者や、手軽に販売を始めたい事業者にとって魅力的な選択肢ですが、費用対効果や長期的なブランディング戦略を考慮し、メリットとデメリットを十分に理解した上で検討することが重要です。

失敗しない!モール選びの重要ポイント

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ECモール出店を成功させるためには、自社の商材や事業戦略に合ったモールを選ぶことが非常に重要です。
数あるECモールの中から最適なプラットフォームを見つけるために、以下の重要ポイントを参考に比較検討を進めましょう。

◆POINT①:出店・運営にかかるコスト
ECモール出店には、初期費用、月額費用、販売手数料、決済手数料など様々な費用が発生します。
これらの費用はモールによって大きく異なるため、事前にしっかりと確認し、トータルコストを把握することが重要です。
特に販売手数料は売上に応じて変動し、利益率に直結するため、自社の想定売上と照らし合わせて無理のない範囲で運用できるかを確認しましょう。無料のモールもあれば、機能が充実している分高額な費用がかかるモールもあるため、総合的な費用対効果を比較検討することが求められます。

POINT②:自社商材との相性と集客力
ECモール出店の大きなメリットである集客力は、モールによってその特性が異なります
各モールの月間訪問者数や会員数、そして主要な顧客層(年齢層、性別、購買傾向など)を把握し、自社のターゲット層と合致しているかを見極めることが成功の鍵です。
また、食品、アパレル、家電など、特定の商材に強い傾向を持つモールも存在します。
自社の商品ジャンルと相性の良いモールを選ぶことで、効率的な販売と高い集客効果が期待できます。

◆POINT③:提供される機能と販促ツールの充実度
ECモールが提供する機能やツールは、日々の運営効率や売上向上に大きく影響します。
出店プランによって利用できる機能やツールが異なるため、商品登録数、画像容量、ページデザインの自由度など、
自社に必要な機能が選択するプランに含まれているかを確認しましょう。
クーポン発行やポイント付与、タイムセール、広告配信といった販促ツールが充実しているか
またアクセス解析や売上データ分析、顧客行動分析などの分析機能が提供されているかも重要なポイントです。
これらのツールや機能を活用することで、売上アップや効果的なマーケティング施策の検討に繋がります。

◆POINT④:出店者向けサポート体制
ECモール運営が初めての方や、事業拡大を目指す方にとって、モール側のサポート体制は非常に重要です。
メール、電話、チャットなど、困った時に相談できる窓口があるか、対応時間やサポート範囲を確認しましょう。EC運営のノウハウを学べるセミナーや勉強会が定期的に開催されているか、市場トレンドや成功事例、最新の機能情報などが提供されているかも、長期的な運営を考える上で重要な要素となります。
充実したサポートは、安心して事業を進めるための大きな助けとなるでしょう。

◆POINT⑤:日々の運営効率と自由度
ECモールは手軽に始められるとはいえ、日々の運営には時間と労力がかかります。自社のリソースと照らし合わせて、無理なく運用できるかを確認しましょう。管理画面の操作性や、商品登録、受注処理のフローが分かりやすいかといった運営のしやすさは、日々の業務効率に直結します。
また、HTML/CSSなどの専門知識がどの程度必要か、テンプレートの自由度やカスタマイズのしやすさも、自社のスキルレベルに合わせて考慮すべき点です。
さらに、外部の在庫管理システムや受注管理システムなどと連携できるかどうかも、特に複数モール出店時には効率化を図る上で重要な要素となります。

これらのポイントを総合的に検討し、自社の事業規模、商材、リソース、そして将来の展望に最もフィットするECモールを選びましょう。

主要ECモール徹底比較:あなたに最適なのは?

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ここまで、ECモール出店の基本と、モール選びの重要ポイントを解説してきました。
ここからは、主要なECモールを具体的に比較し、それぞれの特徴と、どのような店舗様におすすめかをご紹介します。

楽天市場

特徴
国内最大級の流通総額を誇り、楽天ポイント経済圏を背景にした強力な集客力と顧客基盤が魅力です。
多様な販促イベントや広告メニューが充実しており、店舗様自身が積極的な販売戦略を展開しやすい環境が特徴です。
出店店舗数が多く競争は激しいものの、売上を大きく伸ばすチャンスがあります。

こんな店舗様におすすめ】
大規模な集客力を重視し、楽天経済圏の顧客を取り込みたい店舗様
・積極的に販促・広告投資を行い、売上拡大を目指したい店舗様
・食品、アパレル、家電など幅広いジャンルの商品を扱いたい店舗様

楽天市場とは?サービス概要や出店メリットなど簡単解説!:ECモール紹介①

Yahoo!ショッピング

特徴
初期費用・月額費用・売上ロイヤルティ(販売手数料)が原則無料という、費用面でのハードルの低さが大きな魅力です。
PayPayユーザーとの連携が強く、ソフトバンクグループのシナジー効果も期待できます。無料で出店できる分、集客や販促は店舗様自身で工夫する部分も大きくなりますが、リスクを抑えてECを始めたい店舗様には最適です。

こんな店舗様におすすめ
・ECサイト運営の費用を抑えたい、または初めてEC出店する店舗様
PayPayユーザー層にアプローチしたい店舗様
・コストを抑えつつ、EC運営の経験を積みたい店舗様

Yahoo!ショッピングとは?サービス概要や出店メリットなど簡単解説!:ECモール紹介③

Amazon

特徴
世界最大級のECプラットフォームであり、フルフィルメント by Amazon(FBA)による物流代行サービスが最大の強みです。購入者には迅速な配送と手厚いカスタマーサポートを提供し、店舗様は在庫管理や配送業務を大幅に効率化できます。商品のブランド力よりも、商品のレビューや価格、利便性が重視される傾向にあります。

こんな店舗様におすすめ
・効率的な物流体制を構築し、配送業務の負担を軽減したい店舗様
商品のブランド力よりも利便性や価格競争力で勝負したい店舗様
・少人数でEC運営を行いたい、または越境ECを検討している店舗様

Amazonとは?サービス概要や出店メリットなど簡単解説!:ECモール紹介②

au Pay マーケット

特徴
auユーザーを中心とした顧客層にアプローチできるECモールです。au PAYとの連携が強く、ポイント還元キャンペーンなどを頻繁に実施することで、集客力を高めています。食品、日用品、ギフトといった幅広いジャンルに強みを持ち、特にau経済圏の顧客をターゲットにしたい店舗様に適しています。

こんな店舗様におすすめ】
auユーザー層へのアプローチを強化したい店舗様
・ポイント還元やキャンペーンを活用して集客したい店舗様
・食品や日用品など、リピート購入が見込める商材を扱う店舗様

au Pay マーケットとは?サービス概要や出店メリットなど簡単解説!:ECモール紹介④

Qoo10

特徴
若年層、特に女性に人気の高いECモールで、アパレル、コスメ、食品、K-POP関連商品などに強みがあります。
タイムセールや共同購入などのイベントが頻繁に開催され、SNSでの拡散力も高いのが特徴です。購買意欲の高い若年層にダイレクトにアプローチしたい店舗様にとって、魅力的なプラットフォームです。

こんな店舗様におすすめ
若年層や女性層をターゲットにした商品を扱う店舗様
・韓国コスメやアパレル、K-POP関連商品などを扱う店舗様
・SNSを活用した販促に力を入れたい店舗様。

Qoo10とは?サービス概要や出店メリットなど簡単解説!:ECモール紹介⑤

まとめ

ECモール出店は、EC事業を始める店舗様にとって、集客や運営の手間を軽減できる有効な選択肢です。しかし、成功には自社の商材や事業戦略に合ったモール選びが不可欠です。
本コラムでは、ECモールの基本からメリット・デメリット、そして「出店・運営にかかるコスト」「自社商材との相性と集客力」「提供される機能と販促ツールの充実度」「出店者向けサポート体制」「日々の運営効率と自由度」という5つの重要ポイントを解説しました。
主要なECモール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、au PAY マーケット、Qoo10)は、それぞれ異なる特徴と強みを持っています。
ECモール出店は、店舗様のビジネスを大きく成長させる可能性を秘めています。ぜひ本コラムでご紹介した比較ポイントを参考に、ご自身の店舗様に最適なモールを見つけてください。
もし気になるモールがあれば、各モールの詳細な出店方法やより深い情報について解説した個別コラムをぜひチェックして、EC事業の参考にしてみてください。

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